日蓮聖人とお正月
日蓮聖人が身延で正月にご信者に宛てたお手紙
「花は開きて果となり、月は出でて必ずみち、
燈は油をさせば光を増し、草木は雨ふればさかう。
人は善根をなせば必ずさかう。」
『上野殿御返事』
このお手紙は、お供えに対するお礼状です。
その中で日蓮聖人は、善い行いを積めば幸せになれる。
この善根を積むことが大切なのだと教えて下さっています。
♬「一月一日」
年の始めの例とて
終わりなき世のめでたさを
松竹たてて門ごとに
祝う今日こそ楽しけれ
『小学校祝日大祭日儀式用唱歌』
お正月をお迎えする。唱歌には、元旦のめでたさを祝い
楽しむ内容が描かれています。
お正月といえば鏡餅をお供えするという風習があります。
では、何故飾るのか?
そもそも、その年の新たな「いのち」や「福」をもたらす
歳神さまが、大晦日に各家々に訪れると考えられていました。
その「いのち」や「福」を「魂」といい、歳神さまから与えられるので
「歳魂」といいます。この「歳魂」を形にしたのが鏡餅なのです。
鏡餅に魂を蓄え、家族でいただいてその力を身体に取り込む
という考えがあります。
お正月に鏡餅をお供えして、家族みんなで歳神さまのお力を
身体に取り込み、善い行いを積み重ね新年から幸福が訪れる
ようにしたいものです。